見本盤! プロモ盤! 入手困難な非売品のアナログレコード

皆さん、「見本盤」や「プロモ盤」「サンプル盤」などと呼ばれるレコードをご存じでしょうか?

 

ラジオやクラブ、レコードショップでかけてもらうことや、メディアに記事を書いてもらうことを目的として、放送局やDJ、評論家といった音楽関係者に配布(貸与)するために制作された非売品のレコードです。

 

プロモーション用のレコードの中には、一般発売されない貴重な音源が収録されているものも少なくありません。また、CDしか発売されなかった作品のアナログ盤が、プロモーション用に制作されることもあります。

 

中古レコード店に通っているコレクターの皆さまの中には「あれ? このNot For Saleって書いてあるレコード、オレが持っているものと収録曲が違う」とか「このアルバムってLPも存在するんだ! CDしか見たことなかったけど・・・」といった経験がある方も多いことでしょう。

目次

■DENNIS BROWN 『Money in My Pocket』

DENNIS BROWN 『Money in My Pocket』 promo 7” (P-426A) / Japan / 1979

“レゲエの貴公子”デニス・ブラウンの国内盤7インチ。白いラベルに「見本盤」「非売品」と記されているプロモーション用のレコードです。

 

見本盤は白いラベルのものが多く、「白盤」や「白ラベル」などと呼ばれることもあります。しかし、必ずしも白いラベルばかりではありません。

 

■OUT OF THE BLUE 『O.T.B.』

OUT OF THE BLUE 『O.T.B.』 promo LP (BNJ-91010) / Japan / 1985

1985年に発表されたOUT OF THE BLUEのデビューアルバム『O.T.B.』。

 

メンバーのマイク・モスマン(トランペット)、ケニー・ギャレット(アルトサックス)、ラルフ・ボーエン(テナーサックス)、ハリー・ピケンズ(ピアノ)、ボブ・ハースト(ベース)、ラルフ・ピータースン(ドラム)は当時、全員25歳以下です。

 

こちらは白ラベルではありませんが「見本盤」「非売品」と記載されていますね。ジャケット裏面にも「見本品」というシールが貼られています。

『O.T.B.』の見本盤LPは一般流通盤と同じ曲が収録されていますが、中には収録内容が異なるケースもあります。

■小泉今日子 『Fade Out (Short Version)』

小泉今日子 『Fade Out (Short Version)』 7” (SV-9422) / Japan / 1989

1989年5月10日にリリースされた小泉今日子『Fade Out (Short Version)』の一般流通盤です。

 

同年5月21日に発売された14thアルバム『KOIZUMI IN THE HOUSE』に先がけてリリースされた27枚目のシングル。近田春夫がプロデュースした人気曲ですね。

 

続いてこちらをご覧ください。

小泉今日子 『Fade Out (Short Version)』 promo 7” (SV-9422) / Japan / 1989

有線放送用として制作された見本盤レコードで、一般流通盤とはバージョン違い。小泉ファンは2枚とも入手して、聴き比べてみてください(どちらも希少度の高いレコードですが)。

■Love Tambourines 『Alive』

Love Tambourines 『Alive』 LP (KYTHMAK016A) / Japan / 1995

1995年に発表されたLove Tambourines唯一のフルアルバム『Alive』の一般流通盤LP。ジャケットのサインは、ヴォーカリストのEllieが「eli」名義で活動していた時代に書いてもらったものです。

 

同年2月にリリースされたCDは11曲入りですが、数ヶ月遅れて発売されたアナログ盤は9曲入りでした。

 

そして、こちらがプロモーション用のレコード。

Love Tambourines 『Alive』 promo 2LP (CRUE-PRODJ 007 & 008) / Japan / 1995

収録曲違いの2枚組LP。1枚目はヴォーカル入り、2枚目はインスト盤です。こちらもEllieのサイン入り。

 

一般流通盤LPに未収録の「Let Me Love You」と「Marry Me Baby」をアナログ盤で聴くことができるので、Love Tambourinesファンは根気よく探してください。

 

 

一般発売されていないプロモーション用のレコードは入手困難なものが多く、高値で取引されているものも少なくありません。貴重なプロモ盤を血眼になって探しているマニアも多いことでしょう。

 

人気の高い非売品のレコードを手放す際には、MIONアップサイクルにご連絡ください。

有線放送用のレコード

■V.A. 『新譜オムニバス(歌謡曲) NOVEMBER ’89(2)』

V.A. 『新譜オムニバス(歌謡曲) NOVEMBER ’89(2)』 promo LP (YKL-065) / Japan / 1989

こちらは有線放送用に制作されたオムニバスLP。1989年にリリースされた楽曲を集めたものです。作編曲を岡村靖幸が手掛けた渡辺美里(MISATO)の「虹をみたかい」をレコードで聴きたくて、ネットオークションで入手しました。

 

一般的に音楽を聴く手段がレコードからCDに移行したのが80年代後半。1989年に発表された小泉今日子 の『Fade Out (Short Version)』は一般流通盤も制作されていますが、同じ時期にリリースされた国内アーティストの新譜はCDしか発売されなかったものも多いはず。

 

当時の楽曲をレコードで聴くことができる有線放送盤は、とても貴重です。

■岡村靖幸 『だいすき / 聖書 -バイブル-』

岡村靖幸 『だいすき / 聖書 -バイブル-』 promo 7” (YKS-035) / Japan / 1988

1988年9月21日と11月2日に発売されたシングル曲をカップリングした7インチ。どちらもアナログ盤は一般発売されておりません。

 

この7インチ以外に所有している岡村靖幸の有線放送用レコードは、3rdアルバム『靖幸』のLPと、A面に「ラヴ・タンバリン」を収録した7インチ(B面は松岡英明「スタディ・アフター・スクール」)の2枚。他にも存在するのでしょうか?

■DREAMS COME TRUE 『LOVE GOES ON…』

DREAMS COME TRUE 『LOVE GOES ON…』 promo LP (YKL-083) / Japan / 1989

ドリカムことDREAMS COME TRUEが1989年に発表した2ndアルバム。「うれしい!たのしい!大好き!」や「未来予想図 II」といった初期代表曲を収録した人気作です。アナログ盤はこの有線放送用LPのみ。

 

ウィキペディアにも、少数ながらプロモーション用のアナログ盤が存在することが記載されているので、長年探し続けているドリカム・ファンもいらっしゃるかもしれませんね。

海外のプロモーション用レコード

■THE JACKSON 5 『I Want You Back』

THE JACKSON 5 『I Want You Back』 promo 7” (M-1157) / US / 1969

1968年にインディアナ州のSteeltown Recordsからシングルを1枚リリースしていたTHE JACKSON 5が、Motown移籍後に発表したメジャーデビュー曲「I Want You Back」のプロモーション用7インチ。

 

白ラベルに「PROMOTIONAL」「NOT FOR SALE」と記されています。海外のプロモ用レコードも日本盤と同様に、白いラベルのものをよく見かけますね。

 

ベテランの音楽ファンには説明不要かと思いますが、若い世代のために記載しておきますと、1959年に設立されたMotownは、スティーヴィー・ワンダーやマーヴィン・ゲイ、ダイアナ・ロスといったスターを輩出している名門レーベルです。

 

「THE JACKSON 5がメジャーデビューしたレーベル」ということは、すなわち「マイケル・ジャクソンを世に送り出したレーベル」ということ。ポピュラー音楽史上、最も重要なレーベルといっても過言ではありません。

■RICK JAMES / MARY JANE GIRLS 『U Bring the Freak Out / Boys』

RICK JAMES / MARY JANE GIRLS 『U Bring the Freak Out / Boys』 promo 12” (PR-133) / US / 1983

Motownのプロモ用12インチも掲載しておきましょう。

 

こちらは、リック・ジェームス「U Bring the Freak Out」と、MARY JANE GIRLS 「Boys」をカップリングした白ラベルの12インチシングル。Motownのプロモ専用ジャケットが使用されています。

■ARCHIE SHEPP 『ATTICA BLUES』

ARCHIE SHEPP 『ATTICA BLUES』 promo LP (AS-9222) / US / 1972

サックス奏者のアーチー・シェップが1972年に発表した歴史的名盤『ATTICA BLUES』のプロモLP。アーチー・シェップ、そして名曲「Steam」を歌うジョー・リー・ウィルソンのサイン入りです。

 

こちらのLPも白ラベル。そしてOUT OF THE BLUEの国内見本盤と同様に、ジャケットにプロモ盤であることを示すシールが貼ってあります。

■AHMAD JAMAL 『AHMAD JAMAL ’73』

AHMAD JAMAL 『AHMAD JAMAL ’73』 LP (T-417) / US / 1973

WARやTHE STYLISTICS、スティーヴィー・ワンダーのカバーを収録したアーマッド・ジャマルの1973年発表作品。ジャマルはジャズ・ピアニストの巨匠として知られていますが、本作ではエレクトリック・ピアノを弾いています。

 

このLPのジャケットにも「PROMOTION – Not For Sale」と書かれたシールが貼ってありますが、白ラベルではありません。

■JEFFREE 『JEFFREE』

JEFFREE 『JEFFREE』 promo LP (MCA-3072) / US / 1979

フリーダ・ペインやHONEY CONEの作品を手掛けたプロデューサー/ソングライターとして知られるグレッグ・ペリーの実弟であるジェフ・ペリーが、1979年にジェフリー名義で発表したメロウソウルの傑作。

 

ジャケット上部に「FOR PROMOTION ONLY」と記載された金色のスタンプが押されています。

■SONIA SANTOS 『CRIOULA』

SONIA SANTOS 『CRIOULA』 promo LP (403.6112) / Brazil / 1977

ブラジルのプロモ用レコードも紹介しておきましょう。

 

サンバ・シンガーのソニア・サントスが1977年に発表した『CRIOULA』のプロモLP。B面1曲目に収録されたタイトル曲が人気の2ndアルバムです。

 

ラベルに赤文字で「ESPECIAL PARA PROMOÇÃO INVENDÁVEL.」と記されていますね。翻訳サイトを利用してポルトガル語から日本語に訳してみたところ「販売不能なプロモーションのための特別な」とのこと。

 

ジャケットの上部にもゴールド・スタンプが押されています。

■JOE CLAUSSELL 『Agora e seu tempo』

JOE CLAUSSELL 『Agora e seu tempo』 promo 12” (SLM-PRO-11) / US / 1999

クラブミュージックのプロモ盤も紹介しておきますね。

 

伝説のパーティ『Body & SOUL』のレジデントDJとして絶大な人気を誇るNYハウス界のリビングレジェンド、ホアキン・ジョー・クラウゼルの代表曲「Agora e seu tempo」のプロモ12インチ。

 

カラー印刷されたラベルに「A Special promo copy not for sale」と記載されています。

しかし、ジャケットは「いかにもプロモ盤」といった感じ。レーベルのロゴや曲名を記した黄色いスタンプと、プロモ用であることを示すゴールド・スタンプのみの白無地ジャケットです。

■RASIYAH 『U Better Run / Untitled (My Love)』

RASIYAH 『U Better Run / Untitled (My Love)』 promo 12” (ANT1204P) / UK / 200?

こちらはさらに簡易的ですね。Goya Music Distributionのプロモ専用のラベルに、アーティスト名のロゴや曲名などが記載されたシールが貼ってあるだけ。

 

この12インチは、LAを拠点とする鍵盤奏者のマーク・ド・クライヴ・ロウが、西ロンドンのブロークンビーツ・シーンで活動していた時代にプロデュースしたRasiyahというヴォーカリストのシングルです。

 

一般流通盤が2006年に発売されているので、このプロモ盤もそれくらいの時期に制作されたのだと思いますが、正確なリリース年月日は不明。

■AMERIE 『TOUCH』

AMERIE 『TOUCH』 promo 2LP (C2S 055459) / US / 2005

R&B シンガーのエイメリーが2005年にリリースした『TOUCH』の2枚組LP。ビヨンセ「Crazy in Love feat. Jay-Z」をプロデュースしたリッチ・ハリソンが手掛けた大ヒット曲「1 Thing」を収録した2ndアルバムです。

 

本作の一般流通盤はCDしか発売されず、アナログ盤はプロモーション用に制作されたこの2LPのみ。ラベルに小さな文字で「Promotional – Not For Sale」と記載されています。

なお、2002年にリリースされた1stアルバム『ALL I HAVE』のアナログ盤も、プロモ2LPのみ。

 

CD全盛時代に発表されたヒップホップやR&B、ダンスミュージックのアナログ盤は、プロモしか存在しないものが多数あるので、調べてみるのも良いかも。意外な音源がレコードになっているかもしれませんよ。

国内制作の非売品レコード

最後に、日本で制作された非売品レコードの愛聴盤を10枚紹介いたします(もちろん、これまでに紹介してきたレコードもすべてお気に入り盤ですよ)。

 

プレミア化しているものもありますので、手放す際にはMIONアップサイクルにぜひご連絡を!

■小野リサ 『You’re So Unique / Esperança』

小野リサ 『You’re So Unique / Esperança』 promo 7” (MDR-23) / Japan / 1989

日本にブラジル音楽を広く知らしめ、今なおトップの座に君臨する小野リサのデビューシングルの見本盤7インチ。「いかにもプロモーション用!」といった感じのジャケットが、マニア心をくすぐりますね。

 

AB面、どちらもアレンジを手掛けているのは、サックス奏者の清水靖晃。「Esperança」は「You’re So Unique」のポルトガル語バージョンです。

■COCOBAT 『Grasshopper』

COCOBAT 『Grasshopper』 promo 7” (PRT-102) / Japan / 1996

国内ラウドミュージック界の重鎮、COCOBATの非売品7インチ。1996年12月9日に新宿ロフトで行われた4thアルバム『RETURN OF GRASSHOPPER』発売記念ワンマンライブの前売りチケット購入者に配られたものです。

 

アルバム版とは別テイクの「Grasshopper」や、初期代表曲「Cocobat Crunch」の再録版、FINAL CONFLICTとMISFITSのカバーを収録。

 

アートワークを手掛けたパスヘッドのサイン入りです。

■ACO 『揺れる体温 / CATWALK』

ACO 『揺れる体温 / CATWALK』 promo 12” (WDJV 93002) / Japan / 1997

1997年にACOが発表した5枚目のシングル『揺れる体温 / CATWALK』のプロモ12インチ。

 

A面1曲目の「揺れる体温 (TYO mix)」は、アナログレコード・プレスメーカーの東洋化成が主催する『レコードの日』の限定商品として、2020年に7インチ化した人気曲です。

 

しかし、注目すべきは残りの3曲。それらをアナログ盤で聴けるのはこの12インチのみ。しかも、B面1曲目に収録された「CATWALK (Her Taboo Mix)」は、CDシングルや翌年リリースされた3rdアルバム『Lady Soul』に収録されたものとは異なるバージョンです。ACOファンは是が非でも入手してください。

 

他にも「やわらかい肌」のアコースティック・セッションを収録した片面プレスの7インチや、初期作品からセレクトされた6曲入りの12インチなども存在するので、探してみましょう!

■CLÉMENTINE 『SOLEIL D’HIVER』

CLÉMENTINE 『SOLEIL D’HIVER ~special cuts from the album “HEURE D’ÉTÉ”』 promo 12” (XDJS 93214) / Japan / 1998

日本で圧倒的な人気を誇るフランス人シンガーのクレモンティーヌが1998年に発表した『HEURE D’ÉTÉ』から、プロモーション用にカットされた8曲入りのアナログ盤。

 

小西康陽が手掛けたミシェル・フーガン「La Fête」のカバーや、大沢伸一とMONDAY満ちるが共同プロデュースした「Un Día de Estos」が秀逸です。

■吉田美和 『beauty and harmony』

吉田美和 『beauty and harmony』 promo LP (QDJB 93008) / Japan / 1995

DREAMS COME TRUEの吉田美和が1995年に発表した初のソロアルバム『beauty and harmony』の非売品LP。CDとはジャケットのデザインが異なります。

 

本作には、マリーナ・ショウの名盤『WHO IS THIS BITCH, ANYWAY?』(1975年)の制作メンバーであるデヴィッド・T・ウォーカー(ギター)、チャック・レイニー(ベース)、ハーヴィー・メイソン(ドラム)が参加。プロデュースを担当した相棒の中村正人が、インタビューで「90年代の『WHO IS THIS BITCH, ANYWAY?』を作りたかった」と語っています。

V.A. 『BLUE SPIRITS - THE 65th ANNIVERSARY of BLUE NOTE』

V.A. 『BLUE SPIRITS - THE 65th ANNIVERSARY of BLUE NOTE』 promo 12” (PRT-8545) / Japan / 2004

side-A

1.Nica’s Dream / KEI KOBAYASHI feat. B-BANDJ IN DARK SHADOW

2.Mystic Brew (Natural Mystic) / GAGLE

 

side-B

1.Wind Parade / DJ JIN feat. MARK de CLIVE-LOWE

2.The Sidewinder / MITSUYOSHI AZUMA & THE SWINGING BOPPERS

 

名門ジャズ・レーベルBlue Note Recordsの65周年を記念して制作された国内企画のカバーアルバム『BLUE SPIRITS – THE 65th ANNIVERSARY of BLUE NOTE』から、プロモオンリーでカットされた12インチ。

 

ラベルにクレジットされていないので補足すると、RHYMESTERのDJ JINが手掛けたドナルド・バード「Wind Parade」(作曲・ラリー・マイゼル)のカバーでヴォーカルを担当しているのは、ロンドンのクラブジャズ/ブロークンビーツ・シーンで活躍するベンベ・セグエ。KYOTO JAZZ MASSIVEやSLEEP WALKERといった国内アーティストの作品にも参加している女性シンガーです。

■MONDO GROSSO 『ラビリンス』

MONDO GROSSO 『ラビリンス』 promo 7” (HRGA-001) / Japan / 2018

満島ひかりをゲストヴォーカリストに迎えたMONDO GROSSOの人気曲「ラビリンス」の非売品7インチ。

 

2018年9月5日に発売された『何度でも新しく生まれる』(2017年6月発表)と『Attune / Detune』(2018年3月発表)のアナログ盤2タイトルの同時購入特典として制作されたものです。A面に「ラビリンス (DUBFORCE Mix)」、B面に「ラビリンス (Acoustic Mix)」を収録。

 

両バージョンとオリジナルバージョンを収録した12インチが、『RECORD STORE DAY』の限定商品として2017年4月に一般発売されましたが、瞬く間に完売。翌年制作されたこのプロモ7インチも、今や入手困難です。

■Ann Sally 『Why Me So? / Toraji』

Ann Sally 『Why Me So? / Toraji』 promo 7” (SONG X 052 EP) / Japan / 2017

オーディオ雑誌『季刊analog』vol.57の付録として制作されたアン・サリーの非売品レコード。7thアルバム『Bon Temps』収録曲の「Why Me So?」と「Toraji」の2曲をカップリングした7インチです。

 

『季刊analog』vol.57の販売価格は1900円(税込価格)でした。近年発売される国内盤7インチと同じくらいの値段で、レコード付きの雑誌が買えたことを考えると、かなりお買い得でしたね。

■V.A. 『JET SET 20TH ANNIVERSARY』

V.A. 『JET SET 20TH ANNIVERSARY』 LP (JSLP100) / Japan / 2018

京都と東京下北沢に店舗を構えるレコードショップのJET SETが、ノベルティとして制作したオムニバスLP。

 

DJ GALLAGHER、柴田聡子、HALFBY、80KIDZ、STUTS、Hanah Spring、asuka ando、チーターズマニアのレア音源を収録した非売品レコードです。

JET SETは、これまでにも数多くのノベルティ・レコードを制作していますが、それらを入手できるのは、商品購入時にもらえるポイントのみ。気になる方は、メンバー登録してポイントを貯めましょう!

■山本剛トリオ+鈴木勲 『SUMMERTIME』

山本剛トリオ+鈴木勲 『SUMMERTIME』 LP (DOR-0043) / Japan / 1978

山本剛(ピアノ)、川畑利文(ベース)、岸田恵二(ドラム)のトリオに、鈴木勲(ピッコロベース)を加えて録音された第一家電の企画作品。第一家電は、かつて存在した家電量販店チェーンです。

 

本作は、DAM(第一家電・オーディオ・メンバーズ)の会員特典としてオーディオ・チェック用に制作された非売品レコード。山本剛と鈴木勲のサイン入りです。

 

サインが隠れてしまうので、普段は帯を外してジャケットの中に入れて保管していますが、付けるとこんな感じ。

2022年3月8日、新型コロナウイルス感染症による肺炎を患った鈴木勲さんが逝去されました。享年89歳。

 

日本を代表するジャズ・ベーシストでありながら、孫のような若いミュージシャンやDJ、トラックメイカー達と共演を重ね、幅広い世代から支持を集めていました。

 

謹んで哀悼の意を表します。安らかに。

 

 

 

執筆:五辺宏明

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